これで思い通りに人を動かせます。
前回の続きの説明です。
まだ見ていない方はこちらを参照して下さい!
自分自身をコントロールできるようになったら、今度は相手をコントロールする番です。
ここで相手をコントロールする方法をお伝えします!
1.心理テクニックは信頼関係をなくして使えない
人は先入観というフィルターを通して相手の話の内容、行動を理解します。
相手に嫌われていると、嫌いというフィルターを通して相手に伝わてしまいます。嫌いというフィルターが作られると、それを覆すのに大きな労力を必要としてしまいます。
これでは良い信頼関係は構築できません。
その点では、第一印象と呼ばれるものがとても大切になってきます。
実は人の第一印象は3秒で決まると言われています。
メラビアンの法則では「視覚情報」が55%、「聴覚情報」が38%、「話の内容」が7%と提唱されています。 目から入ってくる情報がなんと90%以上!
いかに見た目が大事かがお分かりいただけますね。
最前提として、第一印象を良くすることで良いフィルターを作り、相手と良い信頼関係を構築しましょう!
良い信頼関係を構築できたら、相手をコントロールしていくのです!
では、相手をコントロールする3つの原則について説明していきます!
- 相手の一貫性を理解する
- 一貫性に基づくレスポンスを予測する
- 論理プラスアルファで相手の頭と心を説得する
上記の3つの原則を上手く利用することで相手のコントロールがな可能になります。
2.相手の一貫性を理解する
相手を理解することなしに相手をコントロールするテクニックは使用できません。
- なぜ?を繰り返し、相手の行動の原因の理解を深める
- 根本にある共通して現れる一貫性を見抜く
人は自分の持つ一貫性においては合理的であるということを知っておかなければいけません。自分の持つ一貫性に基づいて人は行動しています。
その一貫性を見抜き、理解を促すことが非常に大切になります。
例) 仕事で会議に遅れて行く
○上司は怒ってきた→なぜ?
○遅れたことに怒っているのか?→相手への理解を深める
その上司は部下に”尊敬されるものだという一貫性”を持っていたとすると『俺より大事なことがあるのか』と、自尊心を傷つけられるような形になってしまいます。
=怒りという感情
そういった一貫性を理解した状態で行動を考えると
『前の会議が長引いてしまいまして』→怒り
『前の会議が長引いてしまったので抜け出してきました』
→相手の自尊心を傷つけることなく対応可能
ここで重要なことは
ただ言い返すのではなく相手を理解し、上手くwin-winの関係を作り出せる返し方をすることです。
相手の一貫性を見抜くためには、なぜなぜ思考で相手の一貫性を特定することが大事です。
なぜ、怒っているのか?
なぜ、機嫌が悪いのか?
まず、相手を理解することに意識を向けてあげることで一貫性を見抜く練習になるでしょう。
また、相手の服装、仕草、髪型、癖等を見るだけでなく観察することも一貫性を上手く見抜く手がかりになります。
●相手をよく観察し相手を理解する!
●相手の一貫性に沿ったコミュニケーションを心がける!
3.一貫性に基づくレスポンスを予測する
相手の一貫性に基づく反応を予測することは非常に大切になります。次の反応を予測できれば、相手の行動を先読みしどうコントロールするかを考えることができるようになります。
しかし、自分の考え方で相手を考えても行動や発言を予測できません。自分の一貫性と相手の一貫性は異なるので当然です。
自分の中にいったん相手の一貫性を取り込んで、相手になりきることが重要になってきます。
例えば、相手によって頼み事をする時に言葉を使い分けるのは有効です。
誰かに頼られたいという一貫性を持っている人には『あなたにしか頼れない』といったニュアンスで頼み事をするといいでしょう。
誰かに頼られたいって思っている人の立場になって、どう行動するのかを先読みし、どうしたら快く受け入れてくれるのかと考えられると自ずとどのような行動を選択すればいいかが見えてくるでしょう。
人は大抵、外発的動機付けと内発的動機付けの二つで動かすことができます。相手の一貫性に基づき、どちらの報酬で動くのかを考えます。
外発的動機付けの例は、金銭的報酬や地位や名誉や罰則や有名な例となります。
内発的動機付けの例は、自分自身の中から生まれる興味や関心、楽しさなどが例となります。
相手にはどちらの動機付けが有効なのかを考えていきます。
考える上で大切なのは、
大きい岩を力の限り強く押してなんとか動かすのではなく、相手(岩)を理解してどうしたら効率よく動かせるかを考える
ということです。
岩の形、岩の置かれている状況、岩の重さという、相手の一貫性を捉え、
転がすのか?引きずるのか?埋まっていたら掘るのか?1人で運べるのか?などを考えていきます。
●相手の立場になって行動を先読みしろ!
●どの動機付けが有効なのかを考えろ!
4.論理+アルファで相手の頭と心を説得する
①論者の人柄による説得
論者の人柄は最も強力と言っていい程の説得力を持っています。そのため、信頼関係の構築は第一に大切にした方が良いです。
②聞き手の感情による説得
ヒトラーのように音楽を奏でるような演説は、国民の心を大いに動かしました。最初は民の平常心に合わせて静かにゆっくり行い、徐々に熱を込めて国民の感情を誘導していきました。
聞き手の感情をコントロールすることが非常に大切となります。
③内容の論理性による説得
内容は筋が通った内容なのか?理解しやすい内容なのか?といった基本的な内容の論理性も大切です。
これらように、感情を操作した説得方法が非常に有効とされています。
感情のない説得はAIに説得されてるのと一緒です。AIに何かを説得されたとしても説得された気分にはならないはずです。
例えば、感情ある演説を聞いた方が人は動きます。アメリカ大統領の演説を聞くとそのレベルの高さに驚かされます。
脳には象(感情)と象使い(理性)がいると言われています。
象にまたがって目的地に行きたい時、主導権は象にあります。象使いがどんなに理性的に・合理的に象を歩かせようとしても象の方が力が強いから別の道に何か誘惑があるとそっちに向かってしまうのです。
同様に人間も感情によって意思決定が流されてしまうというわけです。
つまり、人を動かすには理性の象使いだけでなく、感情の象も動かす必要があります。
もし、あなたが商品を進めるとしたら
あなたが買うべき理由をだらだら話すより、あなたが買うことで体験できるワクワク感を想起できるように話してあげた方が人は動きます。
この方法は、様々なシーンで活用できると思うので、思い通りに動いてくれない人がいる時はこちらの方法を試してみると良いかと思います。
とにかく、人を説得するときは人を説得するだけではなく、その人の感情も説得した方がいいということです。
●一番有効なのは感情の操作!
●感情に説得を続けろ!
5.その他の人を動かす方法
●アイデアを否定することはその人の人格を否定すること
→必ず相手の考えと人格を切り離し、人格を肯定してから考え方を否定する
例)残業を頑張っている人の資料を訂正する時
残業を頑張った労力や時間に対して感謝の気持ちを伝えた後に、資料の訂正を行う
良くここまで頑張ったね!良くまとまってるよ!
後はここをこうしたらもっと良くなると思うよ!
●相手が行動を起こしたメリットを話すよりも、行動しなかったことで起こりうるデメリットをアピールすることで行動は起こしやすくなる
あなたは
『90%の確率で生還する手術』と『10%の確率で死亡する手術』
と聞いた時どちらを選択しますか?多くの人は後者は避けると思います。
死亡するというデメリットを聞くことで、心に大きな影響が与えられます。
この方法は頑固でプライドが高い相手にこそ効く方法です。プライドが高い人は損をする選択を許さないと言われているからです。
●恐怖で人は動かない、期待で人は動く
調教するのではなく、期待を伝えてから褒める
●女性はプロセスを褒め、男性は結果を褒める
男女で誉め方は異なると言われていますが、人はプロセスを褒められるととてもいい気分になります。結果の元となる、誰にも分からなかった努力を褒められると人の心は大いに動くのです。
もし、身近な人を褒めるときはその結果に至った経緯を褒めてあげましょう
6.まとめ
思う通りに人を動かせたら、自分もストレスなく相手もストレスなくいい関係を築けるようになるはずです。
ぜひ実践を!
参考文献↓