人の欲求には無限大のエネルギーが秘められています。
1.マズローの欲求5段階説とは?
下から順に生理的欲求から自己実現の欲求まで5段階に人の欲求を分けられるというシンプルな考え方です。
少なくとも、現代の日本では『生理的欲求』や『安全の欲求』は満たされている方が多いでしょう。戦時中の国にいる人や飢餓に苦しむ国にいる人は『生理的欲求』や『安全の欲求』が満たされていない人が多いです。
よって、現代の日本にいる人たちはさらに高次の『愛情と所属の欲求』から『承認の欲求』へと目を向けられるようになります。戦時中の国にいる人や飢餓に苦しむ国にいる人は高次的な欲求に目を向ける暇なんかありません。
下段階の欲求を満たしてない人に自分のやりたいことをやってみろといっても無理な話であることが理解できるかと思います。
人は順を追って欲求を満たしていかなければならず、誰かの欲求を満たしてあげる際も順を追って欲求を満たしてあげることが大切です。
また、自分や周囲の人を良く観察して5つの段階のどの欲求が満たされていないかを考えることで、この人は『何を求めているか』ということが分かります。普段とは違った角度で人を眺めることができるようになるのです。
●人には5つの欲求段階があることを知ろう!
●欲求不満はどの段階からきているかを考えよう!
●人の『求めている事』を見極めよう!
2.無限大のエネルギーを秘めているのは人の欲望
普段、患者さんと関わっていると人の欲求の大切さを思い知らされます。
元気で生き生きしている人は共通して何かしらの欲求を持っているように感じます。
食欲、睡眠欲、物欲など色んな欲求を持っている人は何故か元気です。
逆に認知症になる方や入退院を繰り返している方には共通して何かしらの欲求が足らないように感じます。
あれもできない、これもできないと全部他人任せにしていると、自分の欲望がなくなっていき結果的に心のエネルギーが徐々に削がれていくのではないかと感じています。
欲求がなくなり心のエネルギーが削がれていくと、モチベーションが下がり、日々憂鬱な気分になりやすくなります。すると自律神経系の不調や免疫力の低下を招き、病気に罹りやすく認知症は著しく進んでいくのかもしれません。
人の欲望によるエネルギーはいつでもどこでも誰でも作ることができ、上限なんてありません。欲望がある限り、人は無限大のエネルギーを作ることができるのではないかと感じています。
最近、何も欲求がないなと感じた方は、何でも良いので欲望を持ちましょう。そして欲望は持ち続けましょう。歳をとるほど、人は欲求はなくなっていくといわれているのでいつまでも心は若々しくいきましょう。