捻挫後に長引くその痛みは足根洞症候群の可能性が!?
皆さんは『足根洞症候群』と呼ばれる疾患を知っていますか?
なかなか聞きなれない疾患であると思います。
捻挫をしやすく、昔に何度か捻挫を繰り返していたという人は注意が必要です!昔の古傷が今になってぶり返して思わぬ疾患を招く可能性があることを知っていて下さい。
そして、捻挫した後もずっと痛みが引かないっていう人はすぐに医療機関の受診をオススメします!
それでは、今回は『足根洞症候群』と呼ばれる疾患について詳しく説明していきます!
⚠︎こんな人にオススメ!
・捻挫を繰り返していた人!
・原因不明の足の痛みに悩んでいる人!
1.足根洞症候群の簡単な特徴!
❶好発
捻挫の既往がある人
❷症状
足の外側の痛みや圧痛
足関節の不安感や崩れ感
立っている時や不安定な地面を歩く時に痛みが強くなる
❸治療
局所麻酔薬の注入
足関節周囲の筋力強化やバランス訓練
手術療法
2.概要
足根洞症候群は捻挫によって発症することが多く、捻挫の治療後にも症状が残存することもあります。
まず、足部には足根洞と呼ばれる踵の骨と足首の骨の間にある溝があります。この部分が不安定となり何かしらのストレスが加わり続けたりすることで炎症を起こしていきます。
難治例には手術によって、足今度洞内の炎症を引き起こしている部分を切除しなくてはならなくなる可能性もあります。
気になる原因とは?
原因の約70%は捻挫後に適切な治療をしないまま放置することで続発性に起こるといわれています。
足関節にはたくさんの大切な靭帯がくっついていて、足部の安定性を確保しています。そんな靭帯が捻挫によって断裂したり、緩んでしまったりすると足部はどうなってしまうと思いますか?当然ですが、関節部分は緩くなり不安定となります。そんな不安定な状態で動くと、周囲の組織が損傷を受け、出血したり、炎症を引き起こしたりすることで運動時の痛みの発生の原因となるわけです。
●捻挫後に放置していた人はかなり危険!
●捻挫をしたら放置しない!
3.リハビリから考える治療とは?
まず第一に、足部の不安定性を解消しなければなりません。足から積み木が崩れた状態では何をしても上手くいかないので、まずは土台を安定させるイメージです。そして、足部の不安定性を高めてしまっている動きを無くしていく必要があります。
足部の不安定性の解消方法ですが、それは足部の筋力トレーニングです。靭帯は一度損傷してしまうと元には戻りません。そこで靭帯の代わりの役割を果たしてくれるのが筋肉なのです。
足部の筋肉を鍛えることで、徐々に土台は安定してくれるはずです。
次に、足部を不安定性を強めるような足部の動きを抑えなければなりません。
ただでさえ、グラグラの状態なのにより崩す方向に力が加え続けられていたらそれは痛くなります。
ですのでなるべく足部の安定性を確保できるように、動き方は体重のかけ方を変えていく必要があります。動き方や体重のかけ方は人によって異なるので、リハビリで専門家に診ていただくことをおすすめします。
ちなみに足部のサポーターを購入することも痛みを軽減させるには良いかもしれません。しかし、根本の治療にはなっていないので注意が必要です!
参考図書 病気がみえる11 運動器・整形外科