こんにちは!
今回は歩行と転倒についてお話していきたいと考えています。
歩行と転倒は切っても切れない関係があります。
転倒は歩行中に起こることが半分以上だと言われています。
ズバリ、転びやすい人の特徴は歩くリズムがバラバラだったり、身体が左右非対称な人だと言われています。
あなたの身体はこの特徴に当てはまっていますでしょうか?
もし当てはまっていたら、是非読んでいただきたいです。
突然ですが、皆さんは最近いつ転びましたか?
普段、よく転ぶ人もいれば、あまり転ばない人もいると思います。
若いうちは転びにくい上に、転んでも擦り傷や打撲程度で済むでしょう。
しかし、身体が老化していると擦り傷や打撲程度の軽傷では済みません。
骨折などによって重症化することが多くなります。
高齢化してくると骨折をしたことをキッカケに一生、杖を必要とする身体になったり、寝たきりとなってしまったり、認知症が悪化したりすることがあります。
歳をとったら
『あー、ちょっと転んじゃったよ』
じゃ済まないのです。
そんなことにならないように、転倒と歩行に対してある程度知識をつける必要があります。
健康のためのウォーキングで怪我をして、不健康になっていては元も子もないですから。
1.自分の歩き方を観察する
歩く中で重要なポイントを2つだけ紹介します!
このポイントを気をつけることで、身体の一部分に負担がかかることが少なくなり、身体のバランスを不安定にさせにくくすることができます。
①上半身重心の配置の適正化
②下肢の抗重力伸展活動の強化
まず、上半身重心の配置の適正化についてですが、簡単に言うと上半身を下半身の上にしっかり乗せてあげるということです。
上半身は身体の中でも大きな質量を持っているため、歩行においても多大な影響を与えるのです。
上半身が下半身よりも前に出過ぎても、後ろに行き過ぎてもよくありません。
積み木が崩れないように、土台の上に上半身を乗せて上げることが重要となってきます。
次に、下肢の抗重力伸展活動の強化についてですが、簡単に言うと足を伸ばす筋肉を鍛えるということです。
なぜ、伸ばす筋肉を鍛えるのかについてですが、伸ばす筋肉には衝撃干渉作用と呼ばれる機能があります。
衝撃をクッションのように和らげる機能があるのです。
衝撃を吸収させることで、歩行時の衝撃を和らげバランスの取れた歩行を行うことができます。
これら2つのポイントを意識して歩行できるとあなたの歩行はより良い動作になるはずです!
カメラで自分の歩く姿を撮るのもいいですよ!
ちなみに歩く練習をして筋肉を鍛えるときは、運動量と栄養面が非常に大切となります。
運動量は歩く時間や回数を徐々に漸増的に上げていくことが筋力強化につながり、栄養面も身体に栄養が足りていない状態で動いても筋肉が付くどころがどんどん筋力は低下してしまので注意です!
●下半身の上に上半身を乗せる
●足を伸ばす筋肉を鍛えて衝撃を吸収させる
2.転倒と骨折
序章で述べたように、高齢化に伴い転倒によって骨折する確率は格段に上がっていきます。
高齢化するとただ転んだだけでは済まないということを頭に入れておきましょう。
参考文献より引用
米国老年学会によると一度転倒すると再び転倒する確率は転ばなかった人に比べて3倍にもなるそうです。
筋力低下やバランス能力の低下が疑われる人は普通の人に比べて2.9倍も高くなるそうです。
こんなに転びやすくなるとは驚きですね。
まず、転倒が起こる要因は2つに分けられ、一つ目が内的要因、二つ目が外的要因です。
内的要因は、筋力低下やバランス能力の低下や骨粗鬆症などの自分自身の問題です。
外的要因は、道路の凹凸や段差や滑りやすい路面など外部環境による問題です。
これら2つが組み合わさることで転倒が引き起こると言われています。
外的要因に関しては環境整備することで簡単に解決することができますが、内的要因に関しては簡単に解決することが難しい問題です。
しかし、この内的要因を改善させる可能性がある運動があります。
ただ歩くだけ、ただ筋トレをするだけ、ただバランストレーニングをするだけ、それではなんの意味もありません。
単純な運動をやるよりも複合的な運動をすることで転倒しにくい身体作りができるようになります。
まず筋トレをやるなら
お尻の筋肉、膝を伸ばす筋肉、足首を上下に動かす筋肉、足の指を曲げる筋肉を最低限鍛えましょう!
バランストレーニングをやるなら
ステッピング練習、片脚バランス、バランスボールトレーニングなどの不安定な環境でのトレーニングがオススメです!
複合的な運動とは、難易度の高いバランストレーニングで太極拳や、つま先歩き、踵歩きなどの応用歩行などが挙げられます!
必ず、自分に合った難易度の運動を選んで下さいね!
●一度転ぶと再び転ぶ確率が3倍になる
●高齢化に伴い転倒すると骨折しやすくなる
●転ばない身体作りは難易度の高い運動をする
参考文献 PTジャーナル Vol .54 No12 2020