「感謝をすれば全てがうまくいく」と耳にしたことはありませんか?
多くの自己啓発本やスピリチュアル本が感謝の力を説いていますが、果たしてその効果は科学的に裏付けられているのでしょうか。
実は、多くの信頼性の高い研究が、感謝がもたらす驚くべき効用を証明しています。
感謝は、単なる気持ちの問題にとどまらず、私たちの心身や生活全般にポジティブな影響を与えるのです。
本記事では、精神科医・樺沢紫苑氏の著書『感謝脳』をもとに、感謝がもたらす8つの効果を詳しく解説します。
それで何か変わるのかな?
1. 睡眠の質が向上する
睡眠は健康の基盤ですが、感謝の気持ちはその睡眠の質を大きく向上させます。
まず、寝る前に「不安」や「心配」などのネガティブな感情が強いと、寝付きが悪くなります。
寝る前の不安で脳が過剰に興奮し、交感神経(昼の神経)が優位になるからです。
感謝の気持ちを持つことは、睡眠を妨げるネガティブ感情を減らし、リラックスをもたらすため、睡眠の改善に役立つと言われています。
英国マンチェスター大学の研究によると、感謝の気持ちを持つ人ほど、主観的な睡眠の質が良く、寝つきがスムーズで、睡眠時間が長く、日中のパフォーマンスも向上することが分かったそうです。
この効果の背景には、感謝が不安や心配といったネガティブな感情を軽減し、リラックスした状態を促す力があるからです。
特に効果的なのが、寝る前に感謝日記を書くこと。
感謝日記とは、感謝されたことを振り返るための日記になります。
人は人から感謝されることで自己肯定感が高まっていきます。
ロンドン大学の研究では、2週間感謝日記をつけることで、睡眠の質が明らかに改善しました。
ポジティブな認知を増やし、ネガティブな考えを減らすことで、深い眠りを手に入れることができるのです。
⚫︎感謝はネガティブ感情を減らしてリラックスさせる効果があるため寝つきが良くなる!
⚫︎感謝されたことを振り返る感謝日記を書いて自己肯定感を高めよう!
2. ストレスやうつ症状、不安感を軽減する
感謝はストレス軽減やメンタルの改善にも効果的です。
香港教育大学の研究では、医療従事者が週2回、4週間感謝日記をつけたところ、ストレスとうつ症状が改善しました。
さらにアイルランド国立大学の研究でも、感謝の日記や振り返りを3週間行うことで、幸福度が向上し、ストレスが大幅に軽減されたことが確認されています。
感謝はネガティブ感情を減らし、ポジティブ感情を増やす力があります。
そのため、気分が落ち込みがちな人にとって、感謝の実践は大きな助けとなるでしょう。
⚫︎感謝はネガティブ感情を減らしポジティブ感情を増やす力がある!
3. 自己肯定感や自己効力感が高まる
感謝は自己肯定感を高める効果もあります。
感謝日記を通じて自分自身と向き合い、自分の行動や性格のポジティブな面に気づくことで、自己評価が向上します。
また、人から感謝される経験を通じて、「自分は価値ある存在だ」と感じられるようになるのです。
さらに、感謝の実践は「自己効力感(自分ならできるという感覚)」も向上させます。
この感覚が高まることで、困難な状況にも前向きに取り組み、新しい挑戦を恐れなくなります。
感謝の気持ちは、自己成長のための大きな原動力となるのです。
⚫︎感謝されたことを振り返ることで自分の行動やポジティブな面に気づくことができる!
⚫︎感謝は自己成長につながる!
4. 人間関係が深まる
感謝の表現は、人間関係を深める上でも重要です。
感謝された人は、感謝を表現した相手に対して「もっと親しくなりたい」と感じ、関係をより強固なものにします。
また、感謝は親子関係や恋愛関係にも良い影響を与え、家族やパートナーとの絆を強化します。
孤立感や孤独感を軽減するだけでなく、他者への寛容さや慈悲深さを引き出す感謝の力は、社会的なつながりを築くうえでも欠かせません。
⚫︎感謝は親しみを深くさせて関係を強固にさせる力がある!
5. レジリエンスが高まる
感謝は「心の回復力(レジリエンス)」も高めます。
ストレスや困難に直面したとき、感謝の気持ちを持つことで、ポジティブな体験を思い出し、それを心の支えにすることができます。
感謝日記は、こうしたポジティブな体験を記憶に定着させ、メンタルの安定に寄与します。
6. 学業成績が向上する
日本の大学生84人を対象にした研究では、感謝日記を2週間記録することで学習のモチベーションが高まり、無気力が改善されることが分かりました。
この効果は3か月後も維持されていたとのこと。
感謝の気持ちは、学業面での粘り強さや集中力を引き出し、結果として成績向上にも寄与するのです。
7. メンタル疾患の予防や治療に役立つ
感謝することで、うつ病や不安症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のリスクが低減することが示されています。
感謝は直接的な治療法ではないものの、ネガティブ感情を減らし、ポジティブ感情を増やすことで、症状の緩和や再発予防につながります。
8. 幸福度が大幅にアップする
感謝の実践によって、幸福度が大幅に向上することが数多くの研究で示されています。
感謝日記や感謝の手紙を書くことで、ポジティブ感情が増え、生活満足度が向上するのです。
感謝を日常に取り入れよう!
感謝は誰にでもできるシンプルな習慣ですが、その効果は計り知れません。
感謝日記をつける、周囲の人に感謝を伝える、日常の小さな喜びを見つけて感謝する。
これらを継続することで、あなたの心や体、人生そのものがより豊かなものになるでしょう。
ぜひ今日から、感謝の習慣を取り入れてみてください。
それが、より幸福で健康な未来への第一歩となるはずです。
日記じゃなくても毎日メモするだけでもいいかもね!
参考文献
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