【身体の話】頚椎の運動学

【身体の話】頚椎の運動学

今回は、首に関する疑問を疑問&回答方式で説明していきます。

椎間板ヘルニアはなんで、加齢に伴って発症しやすくなるの?

まず、椎間板と呼ばれるものは首の骨の間にあるクッションのようなもののことを言います。

椎間板への栄養供給は子供の時は動脈から直接供給されます。しかし、20〜30歳となるとリンパ液で供給されるようになるのです。

当然、栄養たっぷりの動脈から栄養をもらっていた方が椎間板は良い状態を保つことができます。リンパ液からでは変性がより早期に起こりやすくなりヘルニア等の症状を引き起こしやすくなると言われています。(諸説あり)

健康くん
健康くん

なんで首って前に垂れ下がりやすくなるの?

筋力の面から考えると

頸部深屈筋群、菱形筋、僧帽筋下部

が筋力低下を引き起こしやすい筋肉だと言われています。

後頭下筋群、僧帽筋上部、肩甲挙筋、胸筋

は筋緊張の亢進を伴いやすいと言われています。肩こりの原因となるような筋肉です。

これらの筋肉の影響で首は前に垂れ下がるような姿勢となりやすいのです。

構造上の面から考えると、頭部の質量中心はやや前方に位置しており、重力の影響で前下方に頭が落ちやすいような構造になっています。

頭が前方に行き過ぎると首の筋肉が凝りやすくなり、偏頭痛や肩こりを発生させやすいような姿勢になってしまいます。

ちなみに、首と眼球の筋肉は神経学的につながりがあると言われているので眼球を動かすことで首の筋肉を柔らかくすることもできます!

疲れやすい方は目のケアもしてあげられるといいかもしれません。

頭の位置で身体全体の姿勢が変わるって本当!?

頭部は人間にとって空間的定位としての役割を持つと言われています。

当然、頭を基準にして身体でバランスを取ろうとするため、頭部の位置がズレていくと身体全体のバランスが悪くなっていきます。

頭の位置って皆んなが思っているよりもずっと重要なのです!

特に人間はズレた場所の近くからバランスを取った方が効率が良くなるため、首から近い胸部の動きに多大な影響を与えることとなります。

胸部には胸郭、胸椎と呼ばれる非常に大切な骨構造が存在しており、その動きが悪くなると呼吸や循環など多岐に渡って身体に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

頭部の動きに関係する頸部の機能不全は全身の姿勢変化を生じさせやすいということが言えるでしょう。

●椎間板は子供の時は動脈から、大人になるとリンパ液から栄養をもらう!
●首の姿勢によっては頭痛や肩こりの原因となることあり!
●首の姿勢の悪化は全身の姿勢の悪化に繋がる恐れあり!

不健康くん
不健康くん

僕が女の子からモテないのは何ででしょうか?!

それは顔です!頑張っていきましょう!

参考文献:理学療法 25巻8号 2008.8 関節病態運動学22 頸椎の病態運動学と理学療法 安里和也著

私がこの記事を書いたよ!

yushi-k1

yushi-k1 男性

幼少期からサッカーを続ける→身体への興味が湧き理学療法士の道へ→総合病院に勤務→訪問リハビリへ転職|一般の方々の身体についての興味や知識の少なさに驚愕/低給料で十分な学びが得られない→心と身体の一般的な知識の共有、副収入を目的にブログを開設|心身共に健康的な生活を送ることができるような情報と良質な商品の紹介を発信していきたいと思います!●所有資格/理学療法士/JADP認定メンタル心理カウンセラー®︎

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