SNSでインフルエンサーを中心にサウナに関する投稿が盛り上がったことやサウナをテーマにした漫画やドラマが生まれたことで若者の間でサウナー(サウナ愛好者)が増えたことで、サウナブームが到来したといわれています。
サウナで汗をかくことや水風呂に入ったときの爽快感が血行促進やストレスの緩和につながっていてサウナ=健康というイメージを思い浮かべる人もいるかと思います。
サウナって本当に健康に良いのでしょうか?
めちゃくちゃ暑い所に入って、キンキンの水風呂で急激に身体を冷やすという結構過酷な事をするので、身体を心配する人も少なくありません。
確かにイメージだと、心臓に悪いような気もします。
しかし実際はどうなのでしょうか?
今回はサウナは健康に良いのか、悪いのか?エビデンスを調べてまとめていきます。
身体を心配してサウナに入るか迷っている方、サウナをまだよく知らないサウナーの方々も是非ご覧下さい。
1.健康に良い場合もある!
まず結論からいきます。
サウナは健康に良い場合があります!
良い場合があるということなので、絶対に健康に良いということではありません。
それはなぜかというと、ある特定の疾患を持っている方は病状を悪化させてしまう恐れがあると言われているからです。
サウナに入ってはいけない人は、不安定狭心症、心筋梗塞を直近で発症された方、重度の大動脈弁狭窄症、脳卒中を起こした事がある方などが挙げられます。
このようなコントロールできていない持病がある方は、サウナに入らないようにしましょう。
それでもどうしても入りたいという方は、主治医の先生に相談してみるのも良いかもしれません。
サウナは健康良いですが、人によっては身体に悪影響を与える可能性があるという事を覚えておいて下さいね!
⚫︎サウナは健康に良いが人によっては悪い場合もある !
⚫︎心臓や血管系に持病をお持ちな方はサウナを避けるか、主治医の先生に相談してから楽しむ!
2.サウナの良い効果とは?
①血液、血管系への良い効果
暑いサウナに入ると、身体から熱を放散させようとして血管は大きく拡張されていきます。
それから冷たい水風呂に入ると、今度は身体の熱を内側に閉じ込めようとして血管は強く収縮していきます。
この血管の拡張と収縮は血管を柔らかく拡張させていき、心機能を改善させ、自律神経を調整し、血液中の脂質バランスにも良い影響を及ぼすとされています。
血管と血液に良い効果が期待できるっていうことですね。
血管や血液は人間によって非常に大切な存在であり、血管や血液の質によって大きく健康が左右されるといっても過言ではありません。
そんな大切な存在である血管や血液に良い影響があるということは人の健康に関しても良い影響があるという事がいえますね。
既に疾病を患っている方であっても、血圧を下げ、心不全の改善、慢性気管支炎や喘息の方の呼吸を楽にさせる、リウマチの関節痛軽減させる効果もあると言われているようです。
医学的なエビデンスの話では、サウナ発祥の地、フィンランドで多くの研究がされているようです。
フィンランド Kuopio 虚血性心疾患(KIHD)危険因子研究の参加者の研究では、サウナ入浴の回数が増えるほど心臓突然死、冠状動脈疾患、心血管イベントの頻度は減っているとされています。更に認知症やアルツハイマー病などの加齢に伴う神経疾患を発症するリスクもサウナの頻度に応じて減少します。男性では、週に4~7回入る人は、1回の人と比較して認知症を発症するリスクが66%低く、アルツハイマー病を発症するリスクが65%低いという結果が出ています(Laukkanen et al., 2017)。
他の研究報告をみても、心血管疾患、脳卒中、高血圧症、精神病の予防に関しては有意な効果があったとの報告が上がっています。
サウナの頻度によって、発症リスクが軽減しているみたいです。
⚫︎血管の拡張と収縮で血管を柔らかく保つことができる!
⚫︎心血管疾患、脳卒中、高血圧症、精神病の予防に効果が期待できる!
②脳を強制的にオフ化させることができる
なんだか、最近頭がスッキリしないとかしっかり寝ているのに寝た気がしないという方は、身体は元気なのに脳は疲れてしまっているのかもしれません。
脳を休ませるという行為は睡眠以外では難しいのですが、サウナに入ることで強制的に脳をオフ化させて脳を休ませることができるみたいです。
どのように脳を休ませることができるかについてですが、メカニズムははっきりしているようです。
まず脳には2つのモードがあります。
何もしていないぼーっとしている時のDMNモードと何か1つのことに集中している時のCENモードです。
また、DMNとCENは拮抗関係にあり、片方が活動している時はもう一方は抑制されるみたいです。
前者のDMNモードの時は、脳がいつでも即座に稼働できるように準備している状態で、いわば車のアイドリング状態だということがきます。
いつでも稼働できるように準備している分、常に脳の様々な部分が働き、様々なことに注意散漫になり、様々なことを考えやすくなってしまうため脳の活動量は70〜80%上昇すると言われています。
何も予定がない日や寝る前の時間帯は意外と雑念が浮かんできたり色々と考え事をしてしまったりってことありますよね?
これは脳がDMNモードが活発化しており、休んでいるように見えて実は脳が疲れてしまっている状態なのです。
後者のCENモードは、一つのことに集中し脳を稼働させている状態で、いわばアクセルを踏み出して車を走らせている状態だということができます。
これは一つのことに集中する分、無駄な事にエネルギーを使用しないため非常に効率的であり、脳の活動量もたったの5%上昇するだけだと言われています。
しかし、CENモードは長続きはしないため時間が経つとDMNモードに切り替わってしまうのです。
脳を休めるためには確実に脳の活動量を落としてあげた方が良いですから、簡単にCENモードに切り替えさせられたらいいなって思いますよね?
その切り替えに最適なのがサウナに入る事なのです。
100度近いサウナ室から10数度の水風呂に入ると身体は思わぬ環境に適応しようとして強制的にCENモードに切り替え、脳を完全にオフ化させられるのです。
また外気浴を行うことでCENモードを長引かせることができます。
瞑想でも可能ですが、瞑想は時間もかかるし継続させることも重要です。
サウナはただ入るだけなので簡単なんです。
⚫︎脳を強制的に休ませるにはサウナは有効!
⚫︎疲れていると感じたらサウナに入ろう!
3.まとめ
以上のことから、健康的な心体を維持するためにはサウナはかなり効果的だという事が言えます。
身体に何も問題がない方は、どんどんサウナに入って健康を維持しましょう!
しかし、高血圧や高脂血症、脳卒中、心筋梗塞など血管や血液に何かしらの問題を抱えている方は医師に相談してからサウナに入るのが良いでしょう!
疾病を持っている方にも良い影響があるという報告がありますからね。
サウナの入り方については過去に記事を書いていますので是非ご覧下さいね!